カナリーの米国株10-Kコレクション

米国株10-KやAnnual reportの訳を気の向くままに

DELLの再上場。

5年前に未公開株となったデルですが、再上場することが11日の株主総会で決まり、現地時間28日の今夜、2018年も残り数日というこのタイミングでカムバックしてきます。

 

今回の再上場はIPOという形式ではなく、株式交換の形式で再上場となります。どういうことか。DELLは子会社であるVMwareに業績を連動させたトラッキングストック、ティッカー;DVMTを上場させています。しかしこのトラッキングストックがあるとデル・テクノロジー本体の株を上場させることができません。そこで、DELLは120ドルのパッケージとしてこのDVMT株の一部を現金と交換、さらに余った部分を再上場するデル・テクノロジーの本体株と交換することで、再上場する予定です(厳密に言うと、現金交換と株式交換との選択制になっていましたが、かくかくしかじかでほとんどの投資家は現金とDELL株の組み合わせを受け取ります。)。

 

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デルは2016年に世界最大のストレージ企業、EMCコーポレートを買収しました。ですから、未上場になった時よりも企業として大きくなって帰ってくることになります。ただ、大きくなったとはいえ、実際は赤字を出している状態です。

 

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とまあ、直近3年間はこんな感じだそうです。売上だけみるとイケイケという感じですが、これをどう黒字に持っていけるのかがデルにとっては重要なのかもしれません。

 

因みに昨日の終値でDVMTトラッキングストックは80ドルでした。この株価からDELL株への交換比率である1.8066を割ると約44ドルになるので、DELL株の初値はこの辺りになるだろうと思われます(特に何もなければ)。IB証券のデモ取引画面で確認すると、発行日取引のDELL株らしきものにも44ドル前後の値が付いていましたから、そのぐらいかと。まあ発行日取引のDELL株とDVMTの株価は連動するはずなので当たり前といえば当たり前ですが。

 

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