カナリーの米国株10-Kコレクション

米国株10-KやAnnual reportの訳を気の向くままに

ホクトの転換社債はちょっといいかも(投機的なはなし)

日本の金融市場の話になりますが、長野県の工場でキノコを生産しているホクトが7月に転換社債を発行しました。転換価額は2088円で満期が2023年7月、無金利で120%コールオプションが付いています。

 

転換権のオプション価値を個別で計算したわけではありませんが(カナリーはオプションについてそこまで詳しくありません…。すみません。)、乖離率が6%-8%ぐらいで、99前後で購入できるというのは、魅力的なのではとカナリーは勝手に思っています。というのも、無事に5年後償還されると仮定すると、タダでオプションを購入するような形になりますし、株式をショートしてアービトラージのような形にするのもいいかなと勝手に思っていますが、これはカナリーの考えが浅はかでしょうか?皆様はどうお考えでしょうか?

 

ホクトのインタレスカバレッジ自己資本比率は以下の通りです。

 

 

2015

2016

2017

インタレスカバレッジ

(営業利益から算出)

27.87

31.76

31.5

自己資本比率

59.75%

54.61%

52.21%

 

自己資本比率は低下していますが、自転車操業とか破綻寸前という企業ではなく、インタレスカバレッジも十分なのではないかと思います。設備投資が多いのは少々心配ですが…。

 

価格99前後で買うことが出来れば、将来この企業が他の社債の利払いと、他の社債とこの転換社債の償還さえ無事にしてもらえれば、転換価額を超えなくてもかなり小さい利益は一応確保できます(満足出来るかは別として)。もちろん、株価が上昇すればある程度の利益を得られるでしょう。またアービトラージのような形にする場合、株価の下落と転換社債の特性から利益を得ることが出来ますし、仮に株価が上昇しても、転換社債のロングがヘッジの役割を果たします。この場合、乖離率が小さければ小さいほど良いですから、タイミングも重要になってきます。一方で、アービトラージで最悪なケースは、株価の値動きが小さい場合や、ポジションを取る期間が長くなったりする場合です。

 

因みにこの転換社債価格が100を切っている理由は正直良く分かりません。転換権のオプション価値があまり高くないのかもしれません。オプション価値を計算したい方は、きちんと計算したほうが良さそうです。

 

と、ここまで書きましたが、資産配分と投資余力の関係でカナリーは買っておりません(無責任に銘柄推奨するアナリストみたいになってごめんなさい)。読者の皆様自身で考えて頂ければと思います。個人的には現在、株式市場が強気ですので、アービトラージのポジションを取った場合、株式には勝てないと推測しております。ただ転換アーブの形にすることで、リスクを抑えて利益を得ることが出来るのではないかと考えております。多くの投資余力(100万以上)を持ち、アクティブに投資(投機)する方はチャレンジしてもよいのかな…。ご自身のポートフォリオと相談してみて下さい。

 

最後に、この方法はタイミングも重要で、利益も少々投機的です。ですから、もちろん保守的で防御型の投資家には向いていないと思いますので、この記事の内容は全て忘れて頂ければ幸いです。

 

思い付きで書いたので、理論的に綻びもあった部分もあったと思いますが、最後まで読んで頂きありがとうございました。

 

※投資(投機)は自己責任でお願い致します。