カナリーの米国株10-Kコレクション

米国株10-KやAnnual reportの訳を気の向くままに

暴落から逃げ切れなくても愚か者ではない

世間一般の風潮として、特に投資をしていない人の考えとして、株式投資は安い時に買って高い時に売るという考えが広まっております。もちろん間違いとは言い切れません。そして購入した直後に暴落の時期を迎えてしまったがために高値掴みをしてしまった投資家は、世間から馬鹿者扱いされる感があります。投資をしていない一般の多くの方は、投資は安い時に買い、暴落する寸前に売り切って逃げるのが正解であり、成功した投資家の多くがそうしていると考えています。本当でしょうか?もちろん、有名投資家やヘッジファンドの中には、暴落を読み切って、ベアマーケットに突入する直前に売り切り逃げる人もいるでしょうし、空売りプットオプションでショートのポジションを取る人もいるでしょう。そして彼らは安値で再度買い戻したり、ショートポジションを取ることで儲けます。一方で、多くの投資家が、株式を保有しながら暴落を迎え、それでもその後成功しているのも事実です。何が言いたいのかというと続けることが大事だと言いたいのです。

 

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もちろん機関投資家や有名投資家は暴落時に株式比率を下げたり、流動性確保の観点から暴落を予測しポジションを抑えることはあると思いますし、ヘッジポジションを高めたりするでしょう。しかし、彼らは株式を全て完全に売り切り、逃げるということはあまりしません。常に何らかの株式を持ち続けていますし常に投資に参加しています。もちろん、ヘッジファンド投資信託などの機関などは運用を続けなくてはならない、逃げたくても逃げられないのも事実ですが…。

 

ただ読者である個人投資家の皆様は、暴落時に周囲の投資をしていない方から愚か者扱いされようと、右から左へ聞き流して、投資を続ければいいのです。一番最悪なのは、暴落したからといって投資をお休みしたり、やめることです。どうしても、株価暴落に心が耐えられないのであれば、債券投資という選択肢もあるわけです。恐怖心から投資自体を完全にやめることこそ愚か者だと思います。