カナリーの米国株10-Kコレクション

米国株10-KやAnnual reportの訳を気の向くままに

IB証券(インタラクティブブローカーズ証券)に口座開設してもよいかもしれない人

米国株投資家の中では有名なインタラクティブブローカーズ証券(以下IB証券)。手数料は安いのですが、口座維持手数料がかかったり、初回の入金金額が設定されていたりと、敷居が高いことでも知られています。しかし、色々検討してみるとある程度のお金を積み…

PFFについての記事を書く人は優先株について無知である

ちょっと過激なタイトルにしましたが、カナリーはPFFについての記事を書いた人が、優先株について、実はあまり詳しくない、もしくはあまりよく考えていないのではないかと思っております。彼らの多くは「優先株の残余財産の受け取り順位が普通株に対して優位…

株価の騰落だけで売買する何も知らない愚かな投資家

株価が下落すれば買い、上昇すれば売る投資家の方は多いと思います。それはそれで良いと思います。割安で買って割高で買えれば理想的ですから。しかし時々、株価が騰落する明らかな理由があるにも関わらず、それを知らずに売買する人がいます。これは非常に…

UTX ユナイテッドテクノロジーズの分社化。分割される3つをみてみる

先月末の話ですが、ユナイテッドテクノロジーズが3つの会社に分社されることが公式的に発表されましたね。恐らく、航空機関連の事業を行うロックウェル・コリンズの買収が成立したと同時に発表したのだと思います。今回の分社では、エレベーター事業とビル関…

RHT RedHadが残す残飯7%

来年にIBMに買収される予定のRedHat。IBMはこのディールで、レッドハット株を1株当たり190ドルで買い取るとしています。 スポンサーリンク // ですがRedHatの株価は現在177ドル近辺で推移しています。つまり、買取価格との間に、約7%のスプレッドが存在して…

バイバック株が受ける株価下落の恩恵

最近になって株価が下落傾向ですね。よく高配当株は下落していても配当が出るため、安心感があり、株価も落ちにくいという話をよく聞くと思います。一方で、自社株買いで株主還元をするバイバック株は下落の影響を受けやすいという話もよく聞きます。まあ確…

エルメスの株価・高い成長力と収益性

全ての女性にとってエルメスの財布や100万近くするバーキンは憧れであると同時に手が届かないものと思っているでしょう。しかし、エルメス株ならおよそ500ユーロで買えます。 パリ証券取引所に上場するエルメス・インターナショナルはブランド力だけでなく、…

その投資、ステレオタイプに陥っていませんか?

ステレオタイプとは カナリーが考える投資とステレオタイプ ステレオタイプとは 「ステレオタイプ」とは、よく社会心理学で使われる用語です。先入観や固定観念、こじつけのようなものを指すと思って頂ければいいかと思います。例えば「日本人=勤勉・時間を…

P&G ジレットを減損するかもしれない

P&Gは今年8月に公表している10-Kの中で、P&Gが持つシェービング部門とジレットののれんに減損リスクがあることを明かしています。まあこれは2年前から公表されていますが。 スポンサーリンク // 減損とは乱暴に言ってしまえば、帳簿簿価(今回で言えばジレッ…

インフレに備えて物価連動債を買って債券をショートすることについて考える

「インフレが見込まれるときに物価連動債を買って、債券をショートすれば恐らく利益がでるでしょう。」まあこれは私ではなくバフェットのアイデアです。 確か「バフェットからの手紙」に記述があったと思いますが、どのページだか忘れています。すみません……

成長株がみせるプラス営業キャッシュフローの正体 (Dropboxを例にする)

ベンチャー系?の成長企業群の中で、上場当初からガンガン利益をあげられる企業というのはかなり限られてくると思います。例えばテスラやツイッター、スナップショットなどは利益を出せずに苦しんでいますね。しかし、そういった企業の中には利益は赤字だが…

スピンオフされる予定のGEヘルスケアをみる。スピンオフ時の株価についても解説

目次 GEヘルスケアのデータ スピンオフ時の株価はどうなるか。 GEヘルスケアのデータ GEは来年あたりにヘルスケア部門をスピンオフする予定ですね。スピンオフを楽しみに待っている方も多いのではないでしょうか。スピンオフされれば収益が安定しているヘル…

日産 ゴーンもゴーンだが、新日本会計もいい加減にしたほうがいいのではないか。

さて、速報に便乗して書きますが、日産自動車のCEOが逮捕される見込みらしいですね。有価証券報告書における給与記載が過少申告の疑いだそうですね。 さて、まだ全体像が明らかではないので、色々言ってはいけない気もしますが…。 有価証券報告書で報告され…

DVMT DELLが作る変態向けの面白いシチュエーション

(この記事は全てカナリーの自己満によって生成されています。) リーズナブルなパソコンを作るデルですが、親会社は現在、デル・テクノロジーという名前となっています。現在デルはトラッキングストック(ティッカー; DVMT)というものを発行し、上場させていま…

個別株への超長期投資の難しさを改めて思い知る(1978年のダウ構成銘柄をみて)

先日、カナリーはふと、「40年前の大型株とはどういった企業だったのだろうか」と気になりました。というのも、もし「超大型株に投資してほったらかしにしておけば良い」という主張が合っているのなら、40年前の超大型株の多くはダウ平均と同じくらいか、も…

英語が出来なくていいという米国株投資界の論調にあえて小石を投げてみる

“英語が出来なくていいという米国株投資界の論調にあえて小石を投げてみる”と、タイトルで言ってみましたが、英語が出来なくてもいいという論調には8割方賛成しています。そしてETF投資の方には英語は必要ないでしょう。ETFの場合、自分で個別株銘柄の入れ替…

BUD アンハイザー(バドワイザー)の減配から考える減配リスク

1週間以上も前の話なので、知っている方も多いと思いますが、バドワイザーを製造するアンハイザー ブッシュが減配を発表しましたね。昨年の3.6ユーロから1.8ユーロに減配予定とのことですから、配当が半減することになります。因みにこの減配は為替の影響で…

成長株の転換社債は有利なのでは

ちょっと長いし、ちょっとマニアックです。覚悟してね。 --- 成長株においては、企業の成長に伴う大きな株価上昇というのが大きな魅力であると思いますが、反面、大幅に下落するというリスクもあるわけです。しかしカナリーは最近、転換社債によってこの下落…

IBM レッドハットの買収がOKでAmazon株の投資がダメなのは矛盾してないか (IBM自社株買い止めるってよ)

先週だか今週だかにIBMがRed Hatを買収すると発表しました。ほとんどの方が知っているのではないでしょうか。賛否両論あるようですが、IBMホルダーの方は今回の買収を好意的に受け止めているのかなというのがカナリーの印象です。 さて、ここからはカナリー…

アメリカでのミニTOB(ミニ・テンダーオファー)にご注意を

カナリーの弱小ブログを見るぐらいマメな読者の皆様なら多分騙されることはないと思いますが、アメリカでは最近、ミニTOB(ミニテンダーオファー)という方法で投資家を欺くファンドがあるようです。(因みにTOBはTakeover bidの略ですが、アメリカではテンダー…

BTI 超高配当BATの株価・業績・現状を分析してみる

ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)の株価や業績、現状を分析。

サクソバンクで米国株を取引した感想、っていうか取引の注意点

カナリーはサクソバンクにて米国株を購入しています。今回はそのことについて少し書きたいかと。サクソバンクは昨年に欧米株を取り扱い始めましたから、まだ情報が少なく、困ったこともあったので、今回はカナリーが情報をシェアできたらと思います。 さて、…

ガソリン代高騰に備える。マイカー持ちの田舎者は石油株か原油ETFを買うべきでは。

田舎に住んでいる人にとって生活に欠かせない物の一つが車ではないでしょうか。カナリーは田舎に十年以上暮らしたことがあるので、田舎者にとって車がどれほど重要なものか理解しているつもりです。都会の人は”車”を娯楽のアイテムとして買う方も多いと思い…

ByとToの違い。英字の経済ニュースの数字を正しく理解する

今回は英語の経済ニュースを読む投資家の方や、英語を学習している方に読んで頂ければと思います。 英字の経済ニュース等を読む際に重要なのは数字の理解です。もちろん、記事や文章の大枠を理解していなければなりませんが、売り上げや利益等、投資家にとっ…

リーマン前にバフェットがJ&J、ウォルマートとバドワイザーを買った理由はグロース株だったからなのかもしれない

バフェットは2005年から2006年にかけてウォルマート株とジョンソンエンドジョンソン株、そしてバドワイザーを傘下に持つアンハイザー・ブッシュ株を購入しています。バフェットは以前「自分の理解できる事業に投資する」と発言していました。ですから、バフ…

D ドミニオンはスキャナを買収できるのか?というか買収する気あんのか?

今年初め、公益企業であるドミニオンはサウスカロライナに本拠地を置くスキャナを買収する意向を発表しました。スキャナといえば、東芝傘下のウエスティングハウスの経営破綻によって原発の建設費用を賄えなかった結果、大きな損失を抱え日本でもニュースに…

GNTX ジェンテックスっていう利益率の高い会社

今回はカナリーが気になって10-Kを読んだ、ある企業について紹介したいと思います。ジェンテックス(Gentex Corporation)という自動車のドアミラーやバックミラー(ルームミラー)を製造している企業です。また火災探知機や航空機部品も製造していますが、9割方…

ホクトの転換社債はちょっといいかも(投機的なはなし)

日本の金融市場の話になりますが、長野県の工場でキノコを生産しているホクトが7月に転換社債を発行しました。転換価額は2088円で満期が2023年7月、無金利で120%コールオプションが付いています。 転換権のオプション価値を個別で計算したわけではありません…

低利回り成長株の配当が、高配当株の配当を上回るんじゃないか説

ずっと前に読んだ、フィリップス・フィッシャー著「株式投資で普通でない利益を得る」の中で、「成長株の配当利回りは例え低利回りでも、企業の成長によって最終的には高配当株の配当利回りを上回る。」(P.154から引用、要約)という記述を読み、「なるほどな…

単利の計算(貯蓄型保険の営業マンから身を守る)

投資をしている方にとっては基礎的なファイナンスの知識なので、あまり役には立たないかもしれませんが、今回は数学が不得意で嫌いなカナリーが単利の計算について書きたいと思います。複利の計算についても書こうかと思ったのですが、色んなサイトで紹介さ…